タバコのヤニ・臭いの退去費用
国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にもとづく|最終更新
結論
喫煙によってクロスがヤニで変色したり臭いが付いたりした場合は、通常の使用を超える汚損として借主の負担とされることが多く、部屋全体に及んでいれば部屋全体の張替え費用も借主の負担の対象になります。ただしその場合も、クロスの耐用年数6年による負担割合を考慮します。
貸主の負担になる例・借主の負担になる例
貸主の負担(通常損耗・経年変化など)
- 喫煙による汚れがない部分の、色を合わせるためだけの張替え
借主の負担(故意・過失・手入れ不足など)
- タバコのヤニによるクロスの変色・臭い
- 喫煙などの臭いが付着した場合のエアコン内部洗浄
ガイドラインの修繕分担表などから抜粋。実際の判断は損耗の程度や契約内容(特約)によって変わります。
負担の単位と経過年数
クロスは通常、傷をつけた面の単位ですが、喫煙で部屋全体が変色したり臭いが付いたりした場合に限り、部屋全体のクリーニングまたは張替え費用を借主が負担するのが妥当とされています。経過年数(耐用年数6年)は考慮します。契約書に「喫煙による汚損は経過年数を考慮しない」といった特約がある場合もあります。
壁・天井クロス(耐用6年)の負担割合の早見表
| 経過年数 | 0年 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 5年 | 6年〜 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 借主の負担割合 | 100.0% | 83.3% | 66.7% | 50.0% | 33.3% | 16.7% | 1円 |
入居時に新品だった場合。入居時点ですでに経過していた年数は足して数えます。
計算例
新築から4年入居し、喫煙で8畳の部屋全体(天井を含め40㎡)が変色した場合。工事単価1,200円/㎡なら総工事費48,000円のうち、負担割合33.3%の16,000円が借主、残りの32,000円が貸主の負担の目安です(国交省の参考資料の計算例より)。
壁・天井クロスの負担額をかんたん計算
借主の故意・過失による損耗の場合の目安です。通常損耗・経年変化なら借主の負担は0円です。
入居者の方: 請求額が妥当かチェック →
見積書の項目を入れると、ガイドラインの目安との差がわかります
管理会社・大家の方: 退去精算書を作る →
根拠つきの精算書をそのまま印刷・PDF保存できます
よくある質問
- ベランダで吸っていても払う必要がありますか?
- 室内のクロスに変色や臭いがなければ、喫煙を理由とした負担は生じません。負担の対象になるのは、実際に生じた変色や臭いです。
関連する解説
出典:
この解説はガイドラインにもとづく一般的な目安で、個別の事案についての法的な判断ではありません。